しかるに宗教上においては、ただに霊魂の不滅を説くのみならず、死後の状態に苦楽の両境あることを論じ、すでに仏教にては六道輪廻ろくどうりんね生死昇沈しょうじしょうちんを説くがごときは、いかなる理によるものなりや。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)