其の一大文豪たる、世もとより定評あり、動かす可からざるなり。詩はけだし其の心を用いるところにあらずと雖も、亦おのずからる可し。其の王仲縉感懐おうちゅうしんかんかいいんする詩の末に句あり、曰く
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)