“猟人広場(アホートヌイ・リャード)” の例文
モスクヷの中に小さい行動半径を描いているその猟人広場の名物であった露店商人の行列が、七ヵ月留守して帰ってみたら、ほとんどなくなっている。
あらゆる食料品を並べてぎっしり列をつくっている露店商人と、その前をぞろぞろ往復していた男女の通行人の姿が消えて、猟人広場から劇場広場の方角へ、見とおしがきくようになった。
伸子たちの住んでいるアストージェンカの角から猟人広場までゆく道の右側、モスクヷ河岸に、少くとも七階か八階建てになりそうな巨大な建築工事がはじまっていた。それはソヴェト宮殿だった。