からすき)” の例文
そこには、山脊のようになって長く連っている耕地があって、からすきが一つ、前夜馬をくびきから離した時に残されたままにしておいてあった。
これはどうも、そろそろいけなくなってきた、と、薄ら寒くなっているところへ、からすきの柄のようにヒョロリと瘠せた、影のような男が、ぼんやりとそばへ寄って来た。
犂氏の友情 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)