浄土教の教相の中では、人間の情慾を火の河と水の河にたとえる。焦爛惑溺しょうらんわくでき衆生しゅじょうを救うためには、この中に他力の道が細く一すじ通っているとしてある。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)