漾蕩ようとう)” の例文
へさきが蔵前をさすあたり、漾蕩ようとうたる水の暗さにも、千鳥の声に、首尾の松が音ずれして、くらやみから姿をさしのべ、舟を抱くばかりに思うと、ぴたりと留って動かない。
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)