漂浪さまよ)” の例文
そして、それ以来地上から姿を消して、とうてい理法では信ぜられぬ生存を続けているのだが、ときおり海上に姿を現わして、いまなお七つの海を漂浪さまよっているのだ。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
いつまでもテオバルトのことを、『さまよえる和蘭オランダ人』のように考えていて、シュテッヘという悪魔を冒涜したために、七つの海を漂浪さまよわねばならなくなったと信じているのです。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
ですから、僕はいま、その漂浪さまよえる人を、防堤の上で証明しようとしているのですよ
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)