眉目は清秀で、唇はあかく、皮膚は白皙はくせきでありながらしなびた日陰の美しさではない。どこやらに清雅縹渺せいがひょうびょうとして、心根のすずやかなものがにおうのである。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)