大正三年の五月に私は宝生新ほうしょうしん氏(漱石氏の謡の師匠)や、河東碧梧桐かわひがしへきごとう君や、次兄池内信嘉いけのうちのぶよしやなどと共に松山に帰省したことがあった。
漱石氏と私 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
河東碧梧桐かわひがしへきごとう氏の実兄竹村黄塔氏とかは文学専門であって、なお漢学も修めていたから、私は時々この二人と共に漢詩を作り合う事もあった。
鳴雪自叙伝 (新字新仮名) / 内藤鳴雪(著)