母者人はやひと)” の例文
……そいでもあいつ負け惜しみの強いやつや、母者人はやひとが心配してわづろてる枕元で、青六に借錢の抵當に取られるより、川に取られた方がえゝ吐かしてけつかつた。
太政官 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
「けんど、市作もあいで甲斐性もんやなア、田も家も流れるし、母者人はやひと死なすし、蒼い顏に元氣出して大阪へ行きよつたが、電氣の工夫になつてお前、今ではさかなお菜にして飯喰ひよるちうこツちやで。」
太政官 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)