榎並木えのきなみき)” の例文
片側は榎並木えのきなみき、ところどころに一膳飯屋、牛の草鞋わらじをぶら下げた家などがあり、人通りもごく稀なので、今しも、蹌々踉々そうそうろうろうと、千鳥足を運んでゆく一人の浪人にも、誰あって、鞘当さやあてをする心配がない。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)