札場ふだば)” の例文
米友には、まだ「富」の観念がよく定まっておらないながらに、札場ふだばの中へ入って、人の蔭になって様子をながめていたものです。
大菩薩峠:20 禹門三級の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
今、札場ふだばの辻に立った九兵衛の胸板は、さすがにグッショリと汗を流している。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「そうさ、たしか、——広小路の札場ふだばだったかな」