本草家ほんざうか)” の例文
「世上の噂でも聞いたであらう。御藥園預りの本草家ほんざうか峠宗壽軒たうげそうじゆけんの娘お小夜は、府内にも並ぶ者なしといふ美人だ」
一色道庵といふのは、町醫者でこそあれ、その頃日本中にも聞えた本草家ほんざうか(今の博物學者)で、和漢藥に通じて居ることでは、當代並ぶ者無しと言はれた名家だつたのです。