木鼠りす)” の例文
嘉助氏咳して、目覚めておる様子なれば、問いて見たるに、木鼠りすなりといえり。うとうとして、三時半目を開きしに、樹影天幕に映れり。うれしや、雨止みて、月出でたる也。
層雲峡より大雪山へ (新字新仮名) / 大町桂月(著)
この森の感じを一層強めるものは、木鼠りすと小鳥たちである。木鼠は、多分原始林時代から居残ったものであろうが、もうすっかり人間にれて、餌をやると、つい目と鼻のところまでやってくる。
ウィネッカの秋 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)