木工右衞門もくゑもん)” の例文
新字:木工右衛門
一枚の図をひく時には一心の誠を其に注ぎ、五尺の身体こそ犬鳴き鶏歌ひ權兵衞が家に吉慶よろこびあれば木工右衞門もくゑもんが所に悲哀かなしみある俗世に在りもすれ、精神こゝろは紛たる因縁にられで必死とばかり勤め励めば
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)