“暗黙裡”の読み方と例文
読み方割合
あんもくり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
去年の笠置かさぎ、赤坂の合戦へは、この伊賀からも、たくさんな参加者があったし、以後も宮方と鎌倉方とが、暗黙裡あんもくりに、ねめあっている現状なのだ。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
暗黙裡あんもくりに、江戸中へわかれわかれに住んでいる人々が、鳴りをしずめている形だった。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし暗黙裡あんもくりに、やがて近く城中に大評議がひらかれるという予定は、誰にもわかっていた。議題の内容も周知であった。ただ日取や時刻などの公的な通状がまだ達しられていないにすぎない。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)