山支度と狩装束かりしょうぞくできたのはいいが、日置流自慢へきりゅうじまんの竹屋卿の弓も、二、三日の小鳥追いに、あまり大した獲物えものがなかったので、すぐに飽きてしまった。
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)