新花町しんはなちょう)” の例文
「二、三丁先は新花町しんはなちょう番屋ばんやがある。お前さんは物盗りならお金をあげるから、この手を放しておくれ、痛いッ、放しておくれッてば」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
伊藤は私に、湯島の新花町しんはなちょうに間を借りてくれた。それから、彼の知合いの粉石鹸こなせっけん屋から三、四円分の品物を仕入れてくれた。私は早速、その粉石鹸をもって夜の露店商人に変った。