“斑鳩嶽”の読み方と例文
読み方割合
いかるがだけ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そいつらは、この先の斑鳩嶽いかるがだけに巣を喰っている山賊も同じような悪郷士で、私どもの娘を二人召使に寄こせと、抜刀ぬきみで脅して山へ引ッ張って行こうとするのでがす。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いまの境遇は、この蘭谷あららぎだにの豪族、雨龍太郎の妾として、贅沢三昧、姐御姐御と多くの配下に立てられているのだけれど、何と云っても斑鳩嶽いかるがだけの山奥の単調さはまぬがれない。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この埴生村はにゅうむらは、亀岡二万石の領地端れの僻村へきそんで、小大名の行政も行届かないところから、それをつけ込んで斑鳩嶽いかるがだけに山荘を構えている雨龍あまりゅう太郎という乱世時代からの郷士が
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)