改名主あらためなぬし)” の例文
馬琴は改名主あらためなぬしの図書検閲が、ろうを極めてゐる例として、自作の小説の一節が役人が賄賂わいろをとる箇条のあつた為に、改作を命ぜられた事実を挙げた。さうして、それにこんな批評をつけ加へた。
戯作三昧 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
馬琴は改名主あらためなぬしの図書検閲が、ろうを極めている例として、自作の小説の一節が役人が賄賂わいろをとる箇条のあったために、改作を命ぜられた事実をげた。そうして、それにこんな批評をつけ加えた。
戯作三昧 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「それは大きにそういうところもありましょう。しかし改作させられても、それは御老人の恥辱になるわけではありますまい。改名主あらためなぬしなどがなんと言おうとも、立派な著述なら、必ずそれだけのことはあるはずです。」
戯作三昧 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)