振りかぶってきた野太刀のはやさ——。雷横はかわすひまもなく、腰の官綬刀かんじゅとうを抜いてバシッと受けた。そのまま打々発止ちょうちょうはっしと火花のかんに斬りむせび合うこと数十合——。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)