悲哀あわれ)” の例文
「さても、大名の子の悲哀あわれさだなあ」
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「されば、そこはお気のどくな御宿命と申すほかありませぬ。……可惜あたら、二度ない青春も、お気ままには振舞えず、その上、御先祖のむごい御遺命まで負わせ給うて、人知れずのお悩みなどは……、まさに名門のお子の悲哀あわれさというもので」
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)