恍惚エクスタシイ)” の例文
次の瞬間、彼は愛情と恐怖とのへんな工合に混り合つた、世にもふしぎな恍惚エクスタシイを感じだしてゐた。
(旧字旧仮名) / 堀辰雄(著)
画面から来る崇高なる感じと、叔父に対する悲壮なる感じとの合間合間に、高尚なそして無邪気な恍惚エクスタシイのソナタの旋律が揷まる。それが魅せられたような苦悩の形をとって彼の心を飜弄した。
恩人 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)