微光うすあかり)” の例文
深夜よふけの、朧に霞んだ電灯の微光うすあかりもとに、私は、それを、何も彼も美しいと見た。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
そうして薄暗くなって行くへやの中では、頭の中に、お宮の、初めて逢った晩のあの驚くように長く続いた痙攣。深夜よふけの朧に霞んだ電灯の微光うすあかりもとに惜気もなく露出して、任せた柔い真白い胸もと。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)