御還幸ごかんこう)” の例文
「これを機会に、出雲簸川城ひかわじょうの塩冶殿を説き伏せ、きっと御還幸ごかんこうのはかりごとをめぐらしますれば、期して吉報をおまちください」
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「この御文言では、隠岐のみかどが、はや本土へ御還幸ごかんこうあったと読まれますが、これでよいのでございまするか」
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ただきみが山を降り給うて、洛内への御還幸ごかんこうとさえなるなれば、それでよからん。……ま、名目などは、どちらでもいいのだ。しぜん、義貞のたちばはなくなる。義貞をはたきおとす。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)