御遺置おんのこしおき)” の例文
世をも身をも捨て居り候者にも、なほ肌身放はだみはなさず大事に致候宝は御座候。それは御遺置おんのこしおきの三枚の御写真にて何見ても楽み候はぬ目にも、これのみは絶えず眺め候て、少しは憂さを忘れ居りまゐらせ候。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)