律義一遍りちぎいっぺん)” の例文
お松はなにも元の殿様に忠義を尽す心から言ったのではなかったけれど、お絹はお松の初心うぶな気性を、ただ律義一遍りちぎいっぺんにのみ受取ったから親身に嬉しく思ったのでした。
大菩薩峠:10 市中騒動の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)