子音しいん)” の例文
枕から枕へ、ひそひそと声が伝わり、動くくちびるからは、寝室いっぱいに、なんともつかぬざわめきが立ち昇って、時々、その中で、子音しいんの短くれる響きが聞き分けられる。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
そしてこの熱狂した群は、やわらかな子音しいんと、末尾の「U」のさけびからなる呼声を——かつて聞かれたどの呼声よりも、さらに甘くまた荒々しい呼声を、ほえるようにひびかせていた。