妻戀坂つまごひざか)” の例文
新字:妻恋坂
仔細しさいあつて本郷妻戀坂つまごひざかに別居していらつしやる若旦那のところへ屆けるつもりで、其處まで參りますと、かねてこの品を狙つて居る者の姿を見かけました。
妻戀坂つまごひざかまでは持つて參れません。さうかと言つて、この儘引返すと、一晩經たないうちに、盜まれることは判り切つて居ります。御迷惑でも親分さん、ほんの暫く、これを
「私はこのきりの空箱だけ持つて、妻戀坂つまごひざかへ參ります」