その国を愛するの情は武王自身または太公望呂尚たいこうぼうろしょうにも譲らなかったろう。彼のには憂国より一層高いものがあって、その高いものにのっとって始めて愛国が意義をなすのである。
真の愛国心 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)