天禀てんびん)” の例文
象は天禀てんびん猴を愛するとあるを見出した。邪気とは只今学者どものいう邪視で、猴が避雷針様に邪視力を導き去るから、象、難を免るるのだ。
同君も文章そのものの苦労が大き過ぎて、「油地獄」や「かくれんぼ」に見せたような作者としての天禀てんびんを十分に延ばし切ることが出来なかったのではなかろうかと思う。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)