堂々広だだっぴろ)” の例文
けれども、寝られぬ苦しさは、ものの可恐おそろしさにも増して堪へられない。余りの人の恋しさに、起きて、身繕みづくろひして、行燈あんどうを提げて、便たよりのないほど堂々広だだっぴろい廊下を伝つた。
貴婦人 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)