味噌煮唄みそにうた)” の例文
せた畑を、小作の子が、聞き覚えの味噌煮唄みそにうたをどなって通った。彦太は、この痩地やせちと百姓との宿命を、のろうように、腕ぐみしていた。日が暮れても、たね油の灯がともせない村だった。
(新字新仮名) / 吉川英治(著)