取附とりつく)” の例文
顔もうごかさなけりゃ、見向きもしないで、(遣ってみるです。)というッきりで、取附とりつく島も何にもないと。
化銀杏 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
わざと打解けて、底気味の悪い紳士の胸中を試みようとしたお雪は、取附とりつく島もなくしおれて黙った。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)