副食かず)” の例文
袖口そでくちと手の甲が、涙と鼻汁とで、ぐしょぐしょに濡れた。お副食かずには小魚の煮たのをつけて貰ったが、泣きじゃくってうまくむしれなかったので、一寸箸をつけたぎりだった。
次郎物語:01 第一部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
副食かずは干鱈と昆布の煮〆だったが、お浜はそれには箸をつけないで沢庵たくあんばかりかじっていた。そして、次郎の皿が大方空になったころ、そっと自分の皿を、次郎の前に押しやった。
次郎物語:01 第一部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)