もっとも、そのために、大高が孤立し、幾度の援軍も、兵糧搬入ひょうろうはんにゅうも失敗して、元康が選ばれて来たわけであるから、今さら、ここで二の足を踏む理由はないわけだった。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)