保福寺ほうふくじ)” の例文
そこは保福寺ほうふくじ峠と地蔵峠とに挟まれた谷間だ。二十日の月はその晩も遅くなって上った。水の流が枕に響いて眠られないので、一旦寝た私は起きて、こういう場所の月夜の感じをあじわった。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)