何事なん)” の例文
「ところがそうで無いらしいから困るテ……豊世もあれで、森彦叔父さんなら何事なんでも話せるが、どうも三吉叔父さんは気遣きづかいだなんて言ってる」
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
そんなにして自家に独りでいても何事なんにも手に付かないし、そうかと言って出歩いても心は少しも落着かない。それで、またしても自動電話に入ってお宮の処に電話を掛けて見る。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)