佃煮屋つくだにや)” の例文
このちび助のユダヤ人め、と私は心の中でののしった。「しょっから」とは堀南にある佃煮屋つくだにやで、彼はその店で売っている鮒の甘露煮を引合いに出したのだ。
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「しょっから」とは堀南にある佃煮屋つくだにやで、彼はその店で売っている鮒の甘露煮を引合いに出したのだ。たしかに、そのくらい大きな鮒の甘露煮なら五ひゃく程度は取られるかもしれない。
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「おもとさんと絹さん、それからおようちゃんの三人はお嫁にいったの、お絹さんは向う両国の佃煮屋つくだにやへいって、去年だかもう赤ちゃんができたわ、——みんないい人ばかりだったわねえ、いつかみんなでいっぺん会いたいわねえ、おせんちゃん」
柳橋物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)