とても宥めたくらいでは累の怨霊おんりょう退かないと云うので、祈祷者きとうしゃを呼んで来て仁王法華心経におうほっけしんきょうを読ました。お菊はそれをさえぎった。
累物語 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)