そして、予定どおりに寒葉かんばの近くで、後から来た弦之丞と落ちあった。かれの手甲とすそ二所三所ふたところみところに、黒い血痕けっこんがついていた。
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)