不動祠ふどうし)” の例文
不動祠ふどうしの下まで行きて、浪子は岩を払うてしぬ。この春良人おっとと共に坐したるもこの岩なりき。その時は春晴うらうらと、浅碧あさみどりの空に雲なく、海は鏡よりも光りき。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)