上靴の中で足が痛いほど寒かった。街はますます白く、ますます平べったかった。モスクワ労働新聞社の高い窓の一つに午後三時の西日がさして、火のように硝子を燃やした。
上靴をぬぐのか脱がないのか、ナースチャは、迷って、誰もいぬその室に立ち、見まわした。室の境に戸がなく、奥が見えた。上靴をはいたまま、女がある机の前に立っている。
四階の手摺から下を見下すと、下足場の棕梠の拡った青葉のてっぺんと、その蔭に半分かくされたテーブル、うつむいて上靴をはいている女の背なかまで一つの平面に遠くみおろせた。
“上靴(上履き)”の解説
上履き(うわばき)とは、土足禁止の場所で、履き替えるための履物。学校、事務所、体育館などは土足を禁じているため、専用の上履きを用いる。上靴(うわぐつ)、室内履きともいう。
上履きを採用すること、または室内では靴を履かないことを「二足制」という。
(出典:Wikipedia)
上履きを採用すること、または室内では靴を履かないことを「二足制」という。
(出典:Wikipedia)
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