三吉狐さんきちぎつね)” の例文
向うの松原に、小さな稲荷いなりやしろがある、あれの主が三吉狐さんきちぎつねというて、つい、近頃までも、その三吉狐がこの界隈かいわいに出没して、人に戯れたそうじゃ。
大菩薩峠:18 安房の国の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)