くは)” の例文
怜悧な玉ちやんは聞耳きゝみゝを立てて、ほんを置いて立つて、唇のところに指を當てて、可哀い大い目を睜つて、二親を見比べてゐる。指をくはへてはならぬと、博士が教へてゐるので、㘅へはせぬのである。
半日 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)