“ヨリシロ”の漢字の書き方と例文
語句割合
依代100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
標山系統のだし・だんじり又はだいがくの類には、必中央に経棒タテボウがあつて、其末梢には更に何かの依代ヨリシロを附けるのが本体かと思ふ。
髯籠の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
賀茂或は松尾の阿礼ばかりが名高くなつたおとつ世の歴史家は、此を山祇系統の神の依代ヨリシロと見るかも知れぬ。併しこゝにまだ一つ、宮中の阿礼がある。
幣束から旗さし物へ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
神の標山には、必神の寄るべき喬木があつて、其喬木には更にある依代ヨリシロの附いてゐるのが必須の条件で、梢に御幣を垂れ、梵天幣ボンテンヘイ或は旗を立てたものである。
盆踊りと祭屋台と (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
神殿の鏡や仏壇の像、さては位牌・写真の末々に到るまで、成程人間の方の都合で設けた物には相違ないが、此が深い趣旨は、右の依代ヨリシロの思想に在るのである。
髯籠の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
天つ神を喚び降す依代ヨリシロの空高く揚げられてある処へ、横合からふと紛れ込む神も無いとは言はれぬ。
髯籠の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
何故作りものを立てるのかと言ふと、神の寄りますべき依代ヨリシロを、其上に据ゑる必要があるからだ。
盆踊りと祭屋台と (新字旧仮名) / 折口信夫(著)