“べつえん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
別筵66.7%
別宴33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
七月九日成島確堂が広瀬青村のために別筵べつえんをその新邸に張った。枕山が七律の題に「確堂学士ガ柳北ノ新館、広瀬青村ガ豊後ニ帰ルヲ送ル。時ニ七月九日也。」
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
前日、某氏の別筵べつえんに、一老生、いつわりて酔態をし、抗然として坐客を品題して曰く、某は十万石の侯なり、某は十五万石の侯なりと。各々低昂ありて、頭より尾に到る。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
井伊家の出府と帰国の期日は毎年五月の定めであるから、黄石はこの日詩文の友を招いで別筵べつえんを張ったものと思われる。井伊掃部頭直亮は三年前天保十二年五月の役替やくがえに大老職をめたのである。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
しかしこの別宴べつえんが終っても、誰ひとり身支度して、小寺へ帰るといい出す者もなかった。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)