“なかむらげんどう”の漢字の書き方と例文
語句割合
中村玄道100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
中村玄道なかむらげんどうはこう語り終ると、しばらくじっと私の顔を見つめていたが、やがて口もとに無理な微笑を浮べながら
疑惑 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
申し遅れましたが、わたくし中村玄道なかむらげんどうと申しますもので、やはり毎日先生の御講演を伺いに出て居りますが、勿論多数の中でございますから、御見覚えもございますまい。
疑惑 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
中村玄道なかむらげんどうと名のった人物は、指の一本足りない手に畳の上の扇子をとり上げると、時々そっと眼をあげて私よりもむしろ床の間の楊柳観音ようりゅうかんのんぬすみ見ながら、やはり抑揚よくように乏しい陰気な調子で
疑惑 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)