“たんべん”の漢字の書き方と例文
語句割合
単弁100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
単弁たんべんの黄なる小菊の様に可憐な花をしながら、蔓延又蔓延、糸の様な蔓は引けば直ぐ切れて根を残し、一寸の根でも残れば十日とたゝずまた一面の草になる。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
その代わりには渺茫びょうぼうたる海の色、日の光が際限もなく、幽艶の美を助けているようである。八重の薄桃色のバラにばかりなれた目には、古代な紅色の単弁たんべんが、何よりもなつかしく感じられる。
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)