“かおむ”の漢字の書き方と例文
語句割合
面向100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いつか、申し上げた、イヤなおばさんから、わたしはイヤなことを言われて、もう世間へ面向かおむけができないほどに、イヤな思いをさせられました。一時はどうしてやろうかと思いました。
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
そうしたからとて、誰もお前に非をうつものはないけれど、わたしはそうはゆかない、わたしに代って敵を討つ身寄りがない限り、わたしというものはこうしなければ、家中かちゅう面向かおむけがなりませぬ。
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「全く頼もしい、お前に金を持たせれば、何か一仕事やるだろう、そこは拙者も見ているけれど、残念ながら金は無い、拙者は金がない上に、世間に面向かおむけもできん、うっかりすると命までなくする」
大菩薩峠:17 黒業白業の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)